知らないと困る保険知識:保険期間は融資期間にあわせなくていい
みなさんがよく勘違いされるケースとして、銀行からの融資期間と保険期間をあわせることが必須だと思われていることです。
確かに、サラリーマン投資家によく融資をするS銀行等では、火災保険を質権設定するので、融資期間すべての保険をかけさせます。S銀行が不動産投資で一般的であることから、融資期間に保険期間をあわせなければならないと思っていると考えられます。
火災保険の質権設定とは、借入金などの担保に火災保険を質入れするということです。
ですから、火災保険の質権設定は、住宅ローンの担保として銀行に預けるということになります。これにより、融資した不動産が火災で焼失した場合でも、火災保険により、残債を支払ってもらうことになり、銀行としてよりリスクが回避できるからです。
但し、一部の銀行以外では、火災保険の期間は、融資期間に必須ではなく、1年単位などが自由に選べることがほとんどです。災保険の契約はどこで結んでも問題ありませんから、必ずしも勧められた火災保険を銀行などで契約しなくても構いません。私の場合は、同じ代理店にお任せしています。
2年以上の保険期間を設定し、保険料を一括払いする長期火災保険は、毎年の更新の手間がかからず、期間に応じた割引が保険料に適用されるのでメリットもあります。地震保険も値上がり前に長期で前払いしておくとお得感があります。
一方で、契約時に保険料のためのまとまったお金が必要となるので現金資金の準備が大変であったり、また物価変動や残債が減っていった時の見直しがしたいときにできないなどのデメリットも生じてしまいます。
保険期間は、5年更新が見直しのタイミングとしてもいいように思います。不動産取得で現金が大変な時期は、1年更新、落ち着いたら、5年程度で見直しをしていくのが最適な保険を設定するのに良いと考えています。
まとめ:一部の銀行以外は、保険期間は自由に選べる。災害が多いため、長期の10年超の期間の保険は販売されない可能性もあるため、保険期間は10年内で選ぶことが主流になるでしょう。契約期間は5年でも1年払いができたりするので、負担の少ない方法で保険会社と交渉していみるといいでしょう。
無料メルマガ登録:大家の味方
知らないと困る保険知識:保険期間は融資期間にあわせなくていい 関連ページ
- 不動産投資で火災保険は必須!
- 賃貸経営オーナーは火災保険と地震保険に加入する
- 賃貸経営オーナーは施設賠償保険も必須
- 知らないと困る保険知識:時価と新価(再調達価額)
- 知らないと困る保険知識:建物の構造により4倍の保険料が異なる
- 保険金額はどのように決めればいいか?
- 保険代理店の選び方
- 火災保険とは
- 火災以外が重要@火災・落雷・破裂・爆発
- 火災以外が重要A風災・ひょう災・雪災
- 火災以外が重要B水災
- 火災以外が重要C飛来・落下・衝突
- 火災以外が重要D水濡れ
- 火災以外が重要E盗難・偶然な事故による破損・汚損
- 火災以外が重要F建物電気的・機械的事故特約
- 地震保険
- 火災保険の見直しの注意点
- 凍結破損による給排水設備の火災保険適用
- 雑居ビル・店舗ビル・商業ビルは企業総合保険