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節税対策:土地値が上昇する場合は、相当の地代方式もあり得る

ほとんどの人が該当しないと思いますが、土地が、一気に上昇するようなエリアであれば、保有する人にとっての効率的な節税対策として「相当の地代方式」という方法があります。

 

この節税方法は、かつて土地の値段が高騰していたバブル期によく用いられていた節税手法で、土地の価格が長年下落し続けている現代においては、利用する人が減っていましたが、最近になってアベノミクスやマイナス金利などの影響もあってか、公示地価が一部で値上がりを始めているため、今後「相当の地代方式」を活用する必要性が高まってくる可能性があります。

 

「相当の地代方式」による節税の仕組みとは
まず土地所有者の土地上に同族となる法人Aが建物を建てます。この際、通常であれば法人Aから土地所有者に対して権利金などを支払う事になり、もしもこれを所有者の同族会社であることを理由に免除してしまうと「権利金等の認定課税」と言って受贈益が課税されてしまいます。

 

この受贈益による高額な税金負担を回避する方法が、今回ご説明する「相当の地代方式」です。通常は、権利金を支払うことで、借地権(安く借りる権利)を得るのですが、権利金の負担をしたくない場合ということです。

 

これは、一定金額の地代を設定する事で、受贈益による課税を回避するやり方で、更地の相続税評価額(正面路線価×奥行価格補正率×面積)によって算出した金額の「6%相当額」を「相当の地代」と言います。

 

これにより、受贈益による課税を回避することができるのですが、ポイントはそれだけではありません。

 

相当の地代は「固定」される
この「相当の地代」のポイントは、土地価格の上昇に応じて一定期間ごとに改定を行なう方式(これをスライド方式と言います)を選択する事もできますが、原則的には「相当の地代」を設定当初の価額で「固定」します。(これを固定方式と言います)

 

すると次のような現象が起ります。

 

「相当の地代」は土地の価額変動にともなって変動する事になるのですが、実際に支払う地代については固定としているため変動することはありません。その為その土地の借地権の価額は相対的に変動することになるのです。

 

例えば、今後マイナス金利の導入で不動産市場が活性化されて地価が高騰した場合、その土地の借地権価額もそれにつれて上昇することになるのです。つまり、地価が高騰した分法人Aの借地権割合が、魔法のようにどんどん増えていく事になるのです。

 

ですから、万が一相続が発生したとしても、土地の評価額は地価高騰の影響を受けず、相続税評価額は当初のままのため、相続税が増えないのです。また、土地が値上がりした分については、法人が所有する「借地権」の方に加算されていくことなり、最終的には借地権が完全に法人Aに移ることになります。

 

このように、相当の地代方式を利用すれば、土地に対する相続税を一定にキープすることができるとともに、借地権を発生させることなく法人に移転することができるのです。

 

相当の地代方式のデメリット
相当の地代方式ということは、マーケットに近い金額を想定した高い金額のため、法人Aから土地所有者に毎年、6%の地代が払われることになり、この所得税や住民税などの負担が高額になっていくことがあり得ます。

 

そのため、土地所有者の税率も考慮したうえで、相当の地代方式を利用するかを検討した方がよいでしょう。

 

まとめ
・土地価格が急上昇するエリアでない限り意味ないが、3年で3倍に土地があがるなどのようなことがあった場合には、権利金を発生させずに、借地権を法人に移転することができます。
・少々難しい概念と、先の読みにくい手法のため、実施する際には、プロに必ず意見を聞いておくとよいでしょう。

 

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