不動産投資の減価償却で税をコントロールする

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減価償却で税のコントロールをする

減価償却は税のコントロールがしやすいところがポイントです。不動産経営も利益がでたらきちんと納税していく必要がありますが、納める税金を自分でコントロールしていく発想が求められます。単に経費を積み増して黒字を減らしていくのではなく、物件を購入していくことで、税金をコントロールしていくことが賃貸経営では可能です。

 

減価償却は、収益不動産以外には、車やクルーザー、飛行機、太陽光発電など様々なものがありますが、こちらは応用編で記載していますので、参照してください。

 

減価償却は税のコントロールに使う
例えば、今期賃貸経営で利益が1000万近くでると仮定します。そうすると、個人で課税所得1800万以上の高額所得者であれば、実行税率は50%以上になります。つまり、何も税対策をしていないと、賃貸経営での利益の半分以上を税金として持ってかれてしまいます。

 

これを避けるために、減価償却を使うという発想です。減価償却用の収益不動産を購入し、利益を圧縮していく対策を税金をコントロールするといった言い方になります。今期の利益1000万に対し、減価償却1000万になる収益不動産を購入すれば、一気に利益はゼロになります。

 

税金コントロールしないと500万もの税金の支払が発生するのに対し、収益不動産を購入して減価償却用資産を購入することで、税金がゼロになるということが可能です。利益が出てきたら、減価償却を使って税金をコントロールするという発想が必要になってきます。

 

賃貸経営は、赤字になりにくいビジネスではありますが、将来的に物件の修繕や突発事項などもありますので課税されて現金を吐き出すことなく、会社に現金を保有できるような仕組みにしていくことが、賃貸経営を強くしていくことになります。

 

賃貸経営は、元金返済分が経費にならないので、税金をコントロールしないと、手元現金がないのに税金の支払いが発生するということがあります。これをデットクロスと呼びますが、賃貸経営は、利益をコントロールしないと、手元に現金が残りにくいビジネスといえます。

 

減価償却は課税の先送り
減価償却は、税金のコントロールに使えますが、税金の支払から逃れられるわけではありません。通常の事業では黒字のとき、赤字の時があるので、黒字のときに減価償却を使い利益を圧縮し、赤字の時に減価償却資産を売却し相殺するようなことをします。

 

先ほども述べましたが、賃貸事業では数年運営するとなかなか赤字になりにくいビジネスですので、事業の波で赤字になることが少なく、減価償却用の収益物件を売却すると多額の利益が発生し、課税されることになります。

 

減価償却用の収益物件を売却するときには、多額の利益がでるため、修繕や新たな減価償却用の収益物件を購入するといった対策を永遠と行っていくことになります。よく賃貸経営者が止まったら死んでしまうマグロのようだという方もいますが、拡大して節税しての繰り返しになります。

 

そのため、減価償却は税の先送りである繰り延べに過ぎないのですが、下記の点を考慮するとメリットが実感できます。

 

減価償却のメリット
@課税が先送りしてできた現金を、収益物件の頭金などの資金繰りに役立つ
A課税を先送りしてできた現金は、無利息で融資を受けたのと同じ効果がある
B個人の収益物件売却時は、5年以上保有すると長期譲渡所得になるため、20.315%と税率が低い
C中小法人で、課税先送りで課税所得を800万以下にできれば、実効税率を下げることができる
(D個人の純損失、法人の欠損金は、過去1年分に限り、過去の黒字と相殺できる)

 

と5つのメリットがあります。賃貸経営上では、課税先送りにできた現金を次の物件の購入の頭金に使えることは大きなメリットです。5年以上の保有の個人の場合は、長期譲渡所得の20%程度の税率が適用されるため、高額所得者は、建物の減価償却で利益を圧縮し、売却時の利益も20%程度しかかからず、税務対策上有利になります。

 

Dの過去の黒字と相殺できるはあまり、賃貸経営では使うことはありませんので気にしないでいいと思います。

 

まとめ
減価償却をうまく利用して、税のコントロールをするテクニックを身につけましょう。減価償却資産にもいろいろありますが、まずは収益不動産の建物を使った王道としての減価償却の使い、税の先送りと現金の確保をしていきましょう。

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