空室対策 商品価値アップ:デザインリフォームの考え方
デザインリフォームを始める前には現状を把握して、デザインを行うことでターゲットが部屋を決めてもらえるどうかを検討しないといけません。闇雲に管理会社の提案通りにやっても決まらないことがあります。
◎現状把握する
属性を考える
意外ときちんと把握している人が少ないので、自分の物件に住んでいる人はどんな属性かを考えます。属性をといってもいろいろなあるので、下記のような項目があります。
・性別:男、女
・年齢:10代、20代、30代、40代、50代、60代以上
・学生、社会人
・年収:
・低収入(100万以下、100万~300万) 家賃2万~4万
・中収入(300万~500万) 家賃4万~6万
・高収入(500万以上、800万以上、1000万以上) 家賃6万~13万
・超高収入(2000万以上) 家賃15万~
・趣向:都会派、ナチュラル派、シンプル派 等
入居者の属性を確認する
既に入居している方の属性をよく見てみましょう。例えば、男性が中心なのか、年収はどれくらいなのか、入居審査の資料や契約書に書いてあります。下記程度の情報は自分でも把握できると思います。
【例:学生物件】
・学生
・男性のみ
・低価格帯中心 3万前後
・趣向:不明
【例:社会人向け築浅物件】
・社会人8割、学生2割
・女性8割(社会人9、学生1)、男性2割(社会人2、学生2)
・年収300~600万程度
・趣向:アーバンスタイルの部屋=都会派
これで大まかに既存入居者のイメージを掴みます。
営業員から募集(内見)の反響を確認する
賃貸仲介する営業員からヒアリングしてください。内見した際には、入居者は決めない理由をあれこれ営業員に説明しています。「この内装では、嫌だな」、「なんかあわない」等々です。入居者も具体的には言ってくれないのですが、少しでも決めなかった理由を聞いておいてください。
そして、もう一つ重要なのは、内見しなかった理由です。これをやっている大家はあまりいません。
・内見しない理由:家賃が高い、内装が嫌、設備が足りない、他に魅力的な物件があった等々
・内見して決めなかった理由:イメージとあわない、内装が家賃対して貧弱、設備が汚い等々
その中でも重視して確認するポイントは、
- 他に魅力的な物件があって内見しないケース:同じような物件を見せていて、内見までに至らなかったのには理由があります。家賃以外で内見に至らないケースは、物件から醸し出す雰囲気がよくないからです。他の物件の優れているところを確認しておきます。
- 内見してイメージがあわないケース:この場合は、どこの物件で決めたかを確認します。自分の内装と他の物件のイメージの違いを確認します
これを行うことで、部屋のイメージで負けている部分がある程度わかります。
◎ターゲットを決める
ターゲットを再定義する
現状の入居者の属性とデザインで他の物件に負けている部分を確認した後に、ターゲットを再定義します。これは、既存の入居者と同じターゲットを狙うのか、それとも新しいターゲットを捕まえにいくのかを検討することになります。もっと簡単にいうと、
- 内見に来なかった方、内見で決めなかった方をデザインで取り込めるか
内装が、アーバン風におしゃれになっていたら決める可能性があるのか、古さを活かした内装にすれば決まる可能性があるのか、ここが経営者としての判断のポイントになります。具体的には、男性中心の学生物件で女の子が好む内装に変更したら決まるのかどうか、社会人(女性)が中心の物件に男性をターゲットにするのかどうか、といったところです。
この時に、良く賃貸仲介の現場で言われていることは注意しておきましょう。
・女性向きの内装は男性でも決まる。しかし男性向きの内装は、女性では決まらない
・女性中心の物件に男性が入居すると、女性は嫌がる。
このポイントに注意しながら、狙うターゲットを再度決めていくことが重要となります。
ここまでは、デザインリフォームを行う上で、既存の入居者の顔をイメージできることと、今後狙うターゲットをおぼろげながらも決めていく作業となります。とはいってもどういうデザインがいいかというと次の記事で詳しく見ていきましょう。
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