築古ワンルームのデザインリフォームについて

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空室対策 商品価値アップ:築古のワンルームデザインリフォーム

築古のワンルームをリフォームするときにはセオリーがあるのですが、セオリーを無視したリフォームがされているケースが大半です。セオリーとはどんなことかを解説していきます。

 

築古を都会(アーバン)スタイルにするのは本来はずれている
新築物件を建築する際には、アーバンスタイルが流行っています。都会の洗練されたイメージを演出し、中~高収入層をターゲットにしています。新築では、当然ながら外観と内装を最初にセットして作られているので、イメージが統一感をもって建築されています。

 

それに引き換え、築古の木造アパートはどうでしょうか? 屋根に瓦が載っていて、外壁も木造とわかる建て方をしているものが多くはありませんか? その木造アパートの内装をアーバンスタイルにするとどのような印象をもたれるかわかりますでしょうか。

 

 

 

はっきりいいますと、”違和感”を覚えることになります。お分かりかと思いますが、エントランスから部屋のドアまでのアプローチと部屋の中がまったく違うのですから、違和感であったりおかしさを覚えるものです。これが、本来ずれているといわれているリフォームデザインです。

 

それでは、本来築古の物件を活かすためには、どのようなリフォームが求められているのか?

 

築古の本来は、”古さ”が活きるリフォームが良い
みなさんは、ヨーロッパの建築がみたことがあるかと思います。築100年以上の建物もいまでも現役です。それもいろいろな雑誌でみますが、おしゃれで住みたいと思える内装ではありませんか? よく見ると特にアーバンスタイルのような新しさや都会風なデザインでないことが多くありませんか?

 

木に馴染むのは、ナチュラル素材を活用すること。使い古しの木材や建設現場で捨てられている木材を使っても味わいがでるでしょう。みなさんがよく使うサンゲツでいえば、下記のビンテージオークのようなイメージ写真でしょう。フロアタイルですので実際には木造の建物には音の問題があるのでお勧めしませんが、イメージとしてみてください。

 

このような古さを活かした雰囲気にしていくと、古さが”かっこいい”になるのです。ヨーロッパの古い建物の内装を一度見て頂ければわかりますが、古さをかっこよさに変えるおしゃれをしているのです。そうなるとビンテージ的な印象が出てくるのです。

 

公団の古い団地でも、無機質な古いコンクリートであっても、ビンテージのようなものを使うだけで、古さがかっこいいに化けるのです。だからこそ、古い団地の再生が人気があり、おしゃれかつかっこいいに変わるのです。ここを良く理解するとリフォームはそれほど難しくなります。

 

※サンゲツ FLOOR TILE 2013-2015 より

 

 

 

では、和風な瓦屋根の木造アパートはどうするのか? といいましと、思いっきり和風にすれば差別化できます。今はやりの古民家までいかなくても和を活かしたリフォームを徹底するのです。築古の木造アパートが都会風のリフォームで勝負して他の物件に勝てるわけないのです。

 

逆に、畳で勝負するようなイメージでいかないといけません。畳みで味わいを出して、クロスをよりファッショナブルに赤いクロスを使うなど工夫をするといいでしょう。

 

都会風で挑むと必ず負ける
多くの大家が、都会風のリフォームをされていますが、それは新築の土俵で戦おうとしているのと同じです。築古が新築と同じ土俵にのっても勝てるわけがありません。自分の物件より築が浅い物件も、同じように都会風のアーバンスタイルにどんどん変更していきます。

 

その中でどうして勝ち続けることができるでしょうか。古さを活かすリフォームに変更していけば、古くなってもどんどん差別化ができるという風に考え方を変えないと、リフォーム貧乏から脱出できないでしょう。

 

低家賃帯と地方学生物件は気を付けること
低家賃帯は、そもそもリフォームに掛ける予算が取りにくいのですが、入居者もデザインにまったく期待せず、とにかく安ければいいというスタンスの方が多くいるゾーンです。デザインリフォームを施して2万円が4万円まで上がるのであればいいですが、数千円しか上がらないところではあまり意味がないケースもあります。

 

その時は、とにかく手間をかけないリフォームで完了した方がいいケースがあります。将来的にはこの低家賃帯でもデザイン勝負の時代が来る可能性はありますが、その場合は、床材まで行うと高いので、クロスとイケアの照明等を使って簡易なデザインリフォームで工夫しましょう。

 

学生物件は、また違った難しさがあります。東京や大都市圏のようにファッション雑誌があふれ、日常的におしゃれに接しているエリアではデザインリフォームが有効に機能しますが、地方の学生物件ではそこまでの必要性を感じたことがありません。

 

地方の学生に、古さを活かしたリフォームを施しても、あまりピンとこないことの方が多く、それであれば無難な白のクロスで普通の床材で良いという方が多くいるからです。このターゲットに向けてデザインを前面に出してもあまり、興味を示さないので、投資対効果が低いものとなります。

 

低家賃帯と地方学生物件については、そのマーケットの状況を管理会社によく確認されるといいでしょう。

 

まとめ
なんでもアーバンスタイルが良いという刷り込みを捨てる事です。ここを脱しないとデザインリフォームしても決めらない、家賃が上がらない、だから意味がなかったとなる悪循環を断ち切ることができません。新築には新築に会った内装があり、古い物件に古さを活かしたデザインがあるという当たり前のことを理解することです。

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