プロパンガスを利用してコストを削減する
賃貸経営にプロパンガスを利用する手法は聞いたことがあるでしょう。ガス工事を都市ガスからプロパンガスに変えるとコスト削減になるからです。どのようにして賃貸経営のコストを削減できるかをお伝えします。
都市ガスとプロパンガスの違い
都市ガスもプロパンガスも液化天然ガスが用いられていますが、原料が異なります。都市ガスは、気体よりも軽いメタンが主原料であり、プロパンガスは、気体よりも重いプロパン・ブタンという原料が使われています。入居者からすると、どちらの原料であれ、ガスが使えれば構わないのでガスの原料を気にされることはないでしょう。
都市ガスは、東京ガスなどの大手事業者が運営していますので、地域毎には統一された価格になっています。その反面、プロパンガス業者は、全国無数にあり、その各業者毎料金体系が異なるという特徴があります。
プロパンガス会社は無数にあるため、その中には、悪徳に近い業者も多く存在し、都市ガスに比べて高い場合があるので、プロパンが不人気の設備となっているのは否めません。
しかし、このプロパンガスを上手に使うことで賃貸経営のコスト削減ができるので非常にありがたい存在にもなっています。
プロパンガスを使うと賃貸経営でコスト改善できる
最近は、都市ガスに押されていることもあり、プロパンガス会社としては、都市ガスからの切り替えなどを積極的に進めています。そのため、都市ガスからの切り替えや他社からの乗り換えには、色々なサービスを付けてくれることが多いのです。
どのようなサービスを付けてくれるかというと、
・ガス設備工事費用
・給湯器交換費用
・その他(エアコン交換、浴室乾燥機、インターフォンの設置等)
を無料で付けてくれることを提案してくれることがよくあります。
つまり、ガス配管工事だけにとどまらず、賃貸経営に必要な設備のエアコン、浴室乾燥機、給湯器なども無償で設置してくれるところもあります。交換が必要になった給湯器も無償で交換をしてくれます。
賃貸経営は、設備費用が大きいビジネスのため、この設備費用が落とせるのはとてもありがたい存在です。仮に、マンション1棟で10室あれば、1台あたり10万円の給湯器、1台あたり8万円のエアコンを全室交換してくれると、18万円×10室=180万円 の費用削減効果があります。
とてつもない金額が助かるのです。これを使わない手はないので、賃貸経営でプロパンガス会社を使いましょうという方向になっているのです。
なぜプロパンガス業者は無料でできるのか
ガスという商品特性上、入居者がいれば、ずっと使い続けてくれるので一度入ってしまえば、収益がとても立てやすい事業です。使い続けてくれる限り、楽に継続的に料金を請求することができるのです。
そしてここが鍵になりますが、プロパンガス業者は、サービスとして追加した設備の料金をガス料金に乗せてきます。誰が払うかといえば、入居者です。
もちろん、ガス料金を上げないように最初の段階で契約しておくことも可能ですが、抜け道を使って高くすることもよくあります。結果として、悪徳のプロパンガス会社を選択すると、料金が上がり続けることにはなり、高いガス料金に入居者が不満を漏らすという循環に陥っています。
そのため、プロパンガスというと不人気設備として定着してきていますので、ここがデメリットでしょう。
そのため、次の記事以降で、プロパンガス業界が抱える悪しき習慣を理解し、今後どのようにプロパンガス業者を適正に選定していけばいいかを解説します。
まとめ
・プロパンガスは、賃貸経営にとって有益=設備費用が助かる
・悪徳のプロパンガス業者だと、入居者の料金が上がりすぎて、退去につながることがあるので注意して契約すること