不動産投資の水道代料金を削減する方法について

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水道料金の削減方法(一括検針タイプ)

一括検針タイプで、各部屋に定額で精算する場合、水道料金を削減するには、節水用の水栓を使うか、契約の戸数変更扱いを変更する方法があります。

 

水道料金の仕組み
水道料金は、電気料金と同じように、使用量が増えると1m3あたりの料金単価が上がる料金体系となっているため、各室に水道メータを設置していない集合住宅では、各室に水道メータを設置している場合に比べて、1室あたりの水道料金が割高となる場合があります。

 

 そのため、各室に水道メータを設置していない集合住宅(二世帯住宅を含む)で、水道局の定める基準に適合したときは、お客さまからの申請に基づき、集合住宅内の各室に13ミリの水道メータが設置されているものと同様に料金の計算を行う特例扱いが、「共同住宅扱い」です。

 

東京都23区の例)
【上水道】

メーター
口径

基本料金 1u〜5u 6u〜10u 11u〜20u 21u〜30u 31u〜50u
13mm 860円 0円 1uにつき22円 1uにつき128円 1uにつき163円 1uにつき202円

 

【下水道】

種別 基本料金 1u〜8u 9u〜20u 21u〜30u 31u〜50u 51u〜100u
一般汚水 560円 0円 1uにつき110円 1uにつき140円 1uにつき170円 1uにつき200円

 
集合住宅内の各室に、13ミリの水道メータが設置されているものと同様に取扱い、水道のご使用量を世帯数で割って、それぞれの水量に13ミリの料金を適用して計算します。

 

【料金計算例】 

単身5世帯が、今回検針期間(2か月間)での使用量100m3を使用した場合

 

・2か月間の1世帯あたりのご使用量を計算します。

 

100u ÷ 5世帯 =20u (1世帯あたり)

  

・水道料金 の1世帯あたりは、4130円になります。
  上水道:2250円
   ・5uまで:基本料金860円
   ・6u〜10u:22円*5u=110円
   ・11u〜20u:128円*10u=1280円

 

  下水道:1880円
   ・8uまで:基本料金560円
   ・9u〜20u:110円*12u=1320円

 

・オーナーには、4130円の5世帯分の合計金額 20650円が請求されます。

 

戸数扱いの変更で水道料金を下げる
水道料金のポイントは、使用料が増えるほど使用単価が上がっていくところです。

 

水道料金の戸数扱いとは、上限はその物件の部屋数ではありますが、戸数扱いを変更することは可能です。
この戸数扱いを変更するときのポイントは、市町村でかなり違うので一概には言えませんが、安い使用料単価のところで収まるようにすることがポイントになります。東京都23区と名古屋市についてみていきましょう。

 

@東京都23区の場合

 

【上水道】

 

メーター
口径

基本料金 1u〜5u 6u〜10u 11u〜20u 21u〜30u 31u〜50u
13mm 860円 0円 1uにつき22円 1uにつき128円 1uにつき163円 1uにつき202円

 

【下水道】

 

種別 基本料金 1u〜8u 9u〜20u 21u〜30u 31u〜50u 51u〜100u
一般汚水 560円 0円 1uにつき110円 1uにつき140円 1uにつき170円 1uにつき200円

 

〇ポイント

 

・上水道は、10uまでは安く、10u以上になると高くなります。
・下水道は、8uまでは安く、9u以上になると高くなります。

 

たとえば、50戸ある賃貸物件で30室しか埋まっていなかったとします。
【戸数扱い30室】
各戸の平均使用量が20uだった場合に、戸数扱いを30室のままの場合は、
先ほど計算式の合計4130円*30戸分=123900円になります。

 

【戸数扱い50室】
これを戸数扱いを50戸に変更していると下記のようになります。

 

 ・全体使用料:20u*30戸=600u
 ・600u÷50戸=12u
 ・水道料金 の1世帯あたりは、2116円になります。
  上水道:1592円   
   ・5uまで:基本料金1226円
   ・6u〜10u:22円*5u=110円   
   ・11u〜12u:128円*2u=256円

 

  下水道:890円
   ・8uまで:基本料金560円
   ・9u〜12u:110円*3u=330円

 

 ・合計金額
  1世帯あたり2116円*50世帯扱い=105800円

 

つまり、30戸の扱いでは123900円のところが、50戸の扱いにすると105800円となり、18100円のコスト削減が出きます。

 

A名古屋の場合 ※小数点以下は、わかりやすくする関係で省略しています

 

【上水道】

 

 

メーター
口径

0u〜12u 13u〜20u 21u〜40u 41u〜60u 61u〜100u
13mm 1250円 1uにつき10円 1uにつき161円 1uにつき222円 1uにつき259円

 

【下水道】

 

 

種別 1u〜20u 21u〜40u 41u〜60u 61u〜100u
一般汚水 1209円 1uにつき116円 1uにつき172円 1uにつき193円

 

〇ポイント
・上水道・下水道とも、20uまでは安く、21u以上になると高くなります。

 

50戸ある賃貸物件で30室埋まっていたとします。
各戸の平均使用量が30uだった場合を想定します。

 

【戸数扱いを30室】
  ・水道料金 の1世帯あたりは、5309円になります。
  上水道:2940円   
   ・12uまで:基本料金1250円
   ・13u〜20u:10円*8u=80円   
   ・21u〜30u:161円*10u=1610円

 

  下水道:2369円
   ・20uまで:基本料金1209円
   ・21u〜30u:116円*10u=1160円

 

 ・合計金額
  1世帯あたり5309円*30世帯扱い=159270円

 

 

【戸数扱いを50室】
これを戸数扱いを50戸に変更していると下記のようになります。
 ・全体使用料:30u*30戸=900u
 ・900u÷50戸=18u
  ・水道料金 の1世帯あたりは、2519円になります。
  上水道:1310円   
   ・12m3まで:基本料金1250円
   ・13u〜18u:10円*6u=60円   

 

  下水道:1209円
   ・20uまで:基本料金1209円

 

 ・合計金額
  1世帯あたり2519円*50世帯扱い=125950円

 

つまり、30戸の扱いでは159270円のところが、50戸の扱いにすると125950円となり、33320円のコスト削減が出きます。

 

このシミュレーションは、各自治体によってどこが得になるかは変わりますが、自分で年間の平均使用量から算出してみると良いでしょう。

 

節水用の器具を装着して使用量下げる
水道料金は、使用料が上がるほど、単価が高くなる仕組みとなっていますので、節水用の器具等をつけて使用料を減らすことも重要です。
節水コマは、水道の蛇口内部に取り付けるゴム製のコマを指し、コマの突起が水流を阻害し、半開時の流出量を5〜10%程度抑えます。流量を減らしたまま使用感は以前のままですので、違和感なく実施できます。

 

水不足対策になるため、無料で節水コマを配布している自治体が多いです。ホームセンターなどでも1個100円程度から購入可能です。

 

このような商品から業者に水量を確認してもらい、専門の器具をつけることも可能ですが、投資額も高いことからあまりお勧めはしていません。

 

まとめ
水道料金は、電気と同じで使用量が多くなるほど使用料単価が上がる仕組みとなっています。使用料を抑える方策と、戸数扱いをコントロールすることで、水道代の料金を削減することは可能です。但し、シミュレーションを複雑にする必要があり、上記は例ですのでいろいろなパターンが考えられます。当方は、年に3回ほど見直しを行って、適正値に近づけています。

 

 

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