空室対策 商品価値アップ:顧客サービスで付加価値を上げる
商品価値とは、商品そのものだけでなく、サービスが含まれていることを理解しましょう。みなさんも、商品を買う時に「この商品のアフターサービスは大丈夫かな、問い合わせのサポートがしっかりしているか」、など商品そのものではない価値を感じて購入しているはずです。
分譲マンションを購入された方なら想像しやすいでしょう。戸建では難しいですが、大型の分譲マンションでは、コンシェルジェが常駐するマンションも増えています。コンシェルジェは、生活全般について助けてくれる存在です。
例えば、タクシーを呼んで欲しい、レンタカーを借りたい、ケータリングサービスを利用したい、クリーニングに出しておいて欲しい、等々、住民のこれをして欲しいという欲求を満たしてくれるサービスです。
コンシェルジェ以外にも、分譲マンションでは、24時間有人管理、ミニショップがあったり、新聞を各戸まで配布してくれたり、ジムがあったり、バーベキューの設備が揃っていたり、など様々な設備やサービスがあります。
賃貸経営も同じです。高額帯(月20万以上の家賃)を狙っている物件であれば、コンシェルジェやジムやプール付きといった物件も都内ではあります。このように、他の価格帯や物件との差別化を図ることをしっかりやっていることになります。
大型の物件を保有している大手不動産会社やREITでなくても、小規模な賃貸経営者でもサービスの観点を取り入れることをお勧めします。とはいっても物件に設備を投入する予算がない、サービスにお金をかけることはできない、賃貸経営者は多くいると思います。
収益物件を購入する際には、顧客サービスの視点まで検討しているケースは少ないので、さらに追加で投資して投資が回収できるかが気になるところです。そのため、私がお勧めするのは、追加投資がかからないものと追加投資するとしても必須になりそうな設備程度に留めています。
追加投資が掛からないサービス
@管理会社等のコンシェルジェサービスを利用する
例えば、
【サポートサービス】
・生活サポート相談(法律、税務、資産運用等)
・メディカル相談(健康、介護、育児相談等)
・カギの紛失対応(30分まで無料)
・ガラスのトラブル対応
・漏水のトラブル対応(30分まで無料)
・パソコンのトラブル対応
・レンタカー格安配車手配
・お掃除格安手配
【その他お得な特典】
・旅行会社のプランが格安に
・無料の食事券
・各種割引券(家電量販店、家具店等)
・無料の映画券
・スポーツ観戦プレゼント
上記のサービスを使っている管理会社が増えています。自主管理だとなかなかこのようなサービスを追加することは難しいので、管理会社がこのようなサービスを利用しているかはよく確認しておいた方がいいでしょう。
A定額サービス(単身者)
・水道代定額サービス
・電気代定額サービス
・ガス代定額サービス
・インタネット定額もくは無料サービス
水道代を定額にしておくと入居者は喜びます。もちろん定額にするかには安いと思わせないといけないので月額2000円程度までとなります。水道代定額にするとリスクはあるのですが、共益費と別にもらうことにしてあれば、共益費を1000円程度上げておけば、問題ない範囲になります。
B宅食サービスの利用(高齢単身者、学生)
学生や単身高齢者は、1人分の夕食を作るのも大変で多くは買って食べるケースが多くなっています。特に高齢者は、買い物難民と呼ばれる足腰の問題で外に買い物に行くのが困難な方が多く、宅食サービスをメインで利用されています。
宅食サービスと物件が提携することで通常より低価格なお弁当を提供することで、入居者の満足度が高まり、退去に繋がりにくくなります。宅食サービスは、大手から中小までいろいろな宅食会社があり、様々な提案をしてくれます。入居者ニーズにあうサービスを選択しましょう。
宅食会社と提携することで費用は掛からないので、入居者メリットの大きいサービスといえます。
C日常的なサービス提供しているお店と提携する
・クリーニング店
・定食屋さん
・コンビニ 等々
そのエリアで必要と思われるサービスを提供している会社やお店と提携を呼びかけるにも意味があります。お店や顧客を囲い込みたいと考えています。そのため、提携にメリットがあると思ってくれるお店は意外と多くでてくるでしょう。
D趣味のお店と提携する
・熱帯魚店
・バイク修理業者
・ゴルフ店 等々
例えば、専用のバイク駐車場があるような建物であれば、バイク修理業者やバイク販売のお店と提携することもできます。修理を20%引きにした価格表等を物件名とともに配布するだけでも良いと思います。趣味と連動すると、かなりのアピール材料となります。お店と提携してサービスを展開するスキルが求められてくるでしょう。
追加投資有りだが効果の見込めるサービス
@インターネットWIFI使い放題
インターネットハ、標準設備になってきています。フレッツ光等は、業者が無料で回線の引き込みまではしてくれますが、使い放題はオーナー負担となってきています。単身物件中心にオーナーが負担してインターネット使い放題もだいぶ浸透してきておりますが、まだ差別化としては有効です。
さらに差別化するならば、WIFI設備を導入し、入居した段階でタブレットやスマートフォンがWIFI接続できると若者中心にかなりの受けがよくなります。インターネット設備が導入されていれば、WIFIルーターを導入するコストは5000円以下程度できますので、設置していくことをお勧めしています。
A更新月等に部屋の清掃を行うサービス
「2年に1回は、お部屋を大掃除するサービスがついてます!」と言われたらいかかでしょうか。単身者、特に男性は部屋の片づけが苦手ですし、2年に1回、大掃除をしてくれるサービスはいいなと思ってくれると思います。そして2年に1回としていいるのは、更新月を意識していまいます。
更新のタイミングでは、お客はこう思っています、「更新費用も高いし、住み替えようかな」 と。これが更新月の最悪のシナリオです。2年で退去されたら大変です。それを防ぐためには、自動更新という方法もありますが、より積極的に引き留めを行うために、2年に1度の大掃除サービスを入れるのもいいでしょう。
B高齢者見守りサービスの利用(高齢単身者)
高齢者見守りサービスは、セコム等のセキュリティ会社が提供していますが、まだまだ高いサービスとなっています。これを大家負担で実施するのは、かなり高いのですが、高齢者入居を増やしていくのであれば、検討のひとつになってくると思います。
全額を大家負担ではなく、半額を入居者、半額を大家のような形で負担することも問題はないでしょう。高齢者に安心して住んでもらいながら、大家としても入居者が倒れていて死亡の発見が遅れるようなリスク回避にもつながります。
まとめ
顧客サービスという観点では、上記に挙げた以外にも無数にいくらでもあります。この物件に住んでもらう人に、どんなサービスを展開したいかといった視点で検討することが重要です。サービスの中には、無料で対応していくれる提携会社も多くいますので、積極的に聞いてみるといいでしょう。
無料メルマガ登録:大家の味方
空室対策 商品価値アップ:顧客サービスで付加価値を上げる 関連ページ
- 大空室時代
- 不動産投資前から始める空室対策:電話確認
- 空室の原因を探る
- 空室対策 集客強化:Web集客の見直し
- 空室対策 集客強化:ストーリで差別化する
- 空室対策 営業強化:賃貸募集店の営業力強化
- 空室対策 営業強化:賃貸募集店にアピールする
- 空室対策 価格設定:募集条件を緩和する
- 空室対策 価格設定:最終手段として家賃を下げる
- 空室対策 価格設定:物件を安く買うことが最大の空室対策
- 空室対策 商品価値アップ:ワンルームの対策:3点ユニット
- 空室対策 商品価値アップ:ワンルームの対策:機能アップ
- 空室対策 商品価値アップ:ワンルームのデザインリフォームの考え方
- 空室対策 商品価値アップ:築古のワンルームデザインリフォーム