空室の原因を探る
「部屋が埋まらなくて困っている!」という大家さんの声をよくお聞きします。埋まらないのには必ず理由があるということに気づかれる大家さんは少ないのではないでしょうか?
「埋まらない理由」は、簡単にいえば、通常のビジネスと一緒で、基本は4つの問題です。難しくしているのは、理由が1つだけではないケースがほとんどだからです。+αとして見過ごされているのは、入居後の顧客の満足度が低い物件は、退去が増えて、空室が増え続ける物件になります。こちらも併せて対処が必要になります。
例えば、昔からの付き合いのある管理会社に任せているけどまったく決まらないケースがあります。原因を調べると、きちんと賃貸仲介店舗に古い情報しか流していなく、そもそもの家賃もひどく、案内しても部屋は原状回復がされていない、など複数の要因があります。
- 入居者募集の集客活動ができていないこと(集客戦略)
- 入居者募集活動の営業力がないこと(営業戦略)
- 家賃設定が間違っていること(価格戦略)
- 商品(部屋)の差別化できていないこと(商品戦略)
- +α 管理が酷く、顧客の満足度が低いこと(住み心地・リテンション戦略)
空室の原因を探りましょう
どんなに立派なアパートを建設しても、入居者がいなければ経営が成り立たず土地活用の成功には至りません。全国の賃貸住宅の空室率は増加傾向にあり、長期空室物件も増加の一途を辿っています。その理由は様々ですしエリアによっても対処方法が若干違うようです。まずは何が理由で空室なのかを客観的に分析してみる事が大切です。
空室の原因の調査
市場環境=自分の間取りの需給環境を確認しましょう。これは、賃貸仲介店舗に自分の間取りがどうして決まらないのかは、他業者でも容易に教えてくれます。
- 入居者が利便性の悪い(郊外)場所から良い場所(中心部)に住み替えていないか
- 中心部に新築分譲マンションが大量供給され賃貸からの脱出が増加していないか
- マンションデベロッパーが売れ残り分譲マンションを賃貸に回していないか
- 新興の小規模オーナーが先行きのリストラ、退職金、年金不足対策として安定収入確保のため参入を始めており供給過剰がおきていないか
- 入居率の悪い事務所ビルをリフォームして賃貸マンションへの用途変更(コンバージョン)が増加していないか
- 不景気による親の収入の減により学生など子供への仕送りが困難になり自宅から通える 学校に通わせる、又は仕送り減少により安い賃料の物件に住み替えていないか、など
募集店の営業活動を調査する
やや調査するのを躊躇するかもしれませんが、募集店の営業活動が空室を埋められるかの成否を握っています。ここの調査ができるようになると、劇的に空室が改善します。
- 自社HP、SUUMO、Homes等のWebにきちんと自分の物件情報が載っているかどうか。写真は、晴れた日に綺麗に映されているかど
- 募集図面がみにくい、古い、汚ないなどがないか
- 募集店の営業員と話をして、物件の特徴やアピールポイントをきちんといえるか
- 管理会社であれば、周辺の募集店へ依頼しているか
- 決まっている競合の物件を家賃、諸条件、間取り、設備を調査する
- 競合の物件が家賃を落としているか
- 敷金、礼金をゼロゼロにしているか
- 設備を新しくもしくはインターネット等増強しているか
- リフォームやリノベーションで部屋の競争力をアップしているか
管理の状況を確認する
自分の物件へ足を使って見に行きましょう。自分が住むとしたら、どんな違和感があるかを感じ取りましょう。
- 郵便ポスト周辺にチラシが散乱していないか
- 自転車置場は整理されているか
- 敷地内(庭含む)雑草が伸びていないか など
まとめ
空室になった原因をきちんと把握しなければ、対策が取れません。募集店を回れば、市場環境や営業活動の様子、他の競合物件の状況はすぐに把握できるので、トライしましょう。やや難しいのは募集店の営業力の強化の部分ですが、慣れればそれほど難しいことではありません。
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