空室対策 価格設定:募集条件を緩和する
競合物件と比較して、募集条件を緩和すると物件を決めやすくなります。
礼金・敷金・更新料
最近は、礼金・敷金をゼロゼロにする物件が増えてきていますので、対抗するためには、礼金・敷金をゼロにしてみるといいでしょう。
更新料も高い地域ですと家賃1か月や家賃の0.5か月分と設定していると思いますが、収入が低い層ですと更新時期の負担が非常に重くなります。更新料は、取る場合で1万〜2万程度にしておき、なるべくなら自動更新にしておくと良いでしょう。
自動更新だと心配だと言われる方がいますが、地域によっては自動更新が普通という場所もありますのでそれほど、怖がる必要はないでしょう。保証会社を入れてあれば、保証会社の更新のタイミングでは、連絡を取り合うことになるので、状況の確認はできます。
初期費用ゼロへ
礼金・敷金だけでなく、仲介手数料や保証会社への保証料等を大家側の負担で払ってあげるのは、とても効果のある取組です。昔ながらの大家さんは、売り手市場だった時代からするとびっくりされるのですが、今や時代は完全に買い手有利の市場となっています。
お金のない低所得層では、貯金が少ないため、定期的な収入から家賃を払うことはできても、初期費用と引っ越し代の負担が重いからです。
初期費用を大家が負担しても1か月〜1.5か月早く決まれば投資対効果がでてきます。
大家の中には、引っ越し代まで負担するケースもあり、2年契約だったらキャッシュバックポイント有りのような大手携帯会社の価格戦略にどんどん似てくるでしょう。それだけ競争が激化してきており、今後は既存入居者をどのように奪うかまで踏み込んだ戦略が必要になるかもしれません。
【気をつけるポイント】
初期費用ゼロの場合は、確実に保証会社へ加入させた方がいいでしょう。初期費用がまったく準備できていないで引っ越しをする方は、かなり属性が悪いレベルになり、昔であれば入居できなかった層です。保証会社必須にて防衛しましょう
フリーレントの活用
初期費用が重いお客様には、家賃の1か月をただにするなどのフリーレントプランを使うといいでしょう。いまでは、当たり前のようにお客からフリーレントを要望される時代となりました。
生活保護、高齢者、外国人を受け入れる
当方の物件ではほぼ当たり前のように生活保護、高齢者、外国人を受け入れていますが、まだ受け入れを拒む古い感覚の大家が多いことも事実です。
現在に日本を見ていて、低所得層である生活保護は増え続けている、高齢社会で高齢者はうなぎのぼりで増えていくという環境の中でこの方を受け入れないというのは、かなり入居者を限定してしまっていることになり、不利です。
生活保護、高齢者、外国人を積極的に受け入れする大家が少ないので募集店も喜んで紹介してくれます。
リスクは、滞納リスクがありますが、保証会社を入れることでリスク回避すればそれほど怖いことはありません。
リスクの中で怖いのは、高齢者が家の中で亡くなられることです。さすがに70歳を超えてきた場合には、保証人の方に定期的に来てもらって無事を確認してもらったりなどを約束してもらうと良いでしょう。家の中で病死や自然死も保険に入っておくことで回避したり、特殊清掃会社の方を事前に選んでおきましょう。
ペット飼育可・音楽可
ペットを飼いたい方や音楽をやりたい方の入居者もかなりの数がいます。ペットは犬が主流ですが、猫を飼える物件は非常に少ないので、猫を狙うという手もあるでしょう。但し、猫は、退去時のリフォームトラブルが多いので注意が必要です。敷金を30万等高額に設定しておくといいでしょう。
ペット可や音楽可とする物件は少ないので家賃の下落が少ないこともメリットです。注意点としては、ペット不可で入った入居者が既存入居者としている場合、既存入居者がペット可にしたことで退去につながるケースはあります
保証人なし・保証会社なしの受け入れ(プロ向け)
保証人もいないし、保証会社の審査も通らない人も世の中にはたくさんいます。保証会社の審査に通らないケースとして、滞納していた場合や収入が低すぎるもありますが、携帯を持っていないことで拒否されることもあります。
プロ向きでリスクが高いので滞納やトラブルを自力で解決できる能力のある方は、どんな方でも受け入れるという姿勢であれば、確実に入居者はいます。
この場合は、普通借家ではなく、定期借家にして、滞納した場合には追い出せる仕組みを作っておくとよいでしょう。今後、大空室時代が進むと、この分野で成長する大家が多く現れると予想します
まとめ
募集条件の緩和は、競合物件でも進んでいることから、可能な範囲で緩和していくと決まりやすくなります。募集条件を緩和して稼働率を上げていくと、当然入居者の属性も様々になってくるので、運営能力を高めていくことも必要となります。
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