競売は中〜上級者向きで不動産投資初心者にはお勧めしない

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収益不動産の探し方:競売は中〜上級者向き

収益物件を入手する方法として競売という方法があります。一昔前、この業界ではカリスマ大家である方が、競売で収益不動産を入手する方法を紹介して以降、不動産投資家の中でも、競売で入手する方法を試している方がいます。

 

しかし、競売で収益不動産を入手する方法は、メジャーかつ初心者向けではありません。仲介する不動産業者がいないので、高額な取引にもかかわらずリスクが大きく、中級者以上の方法といえます。それでは、競売の仕組みや難しさを解説します。

 

競売とは
競売とは、借入金の返済ができない債務者が、その担保として提供していた土地や建物などの不動産を債権者が裁判所に申し立て、裁判所を介して売却する不動産物件を競売物件といいます。収益不動産の場合は、債権者は金融機関です。金融機関がローン返済が滞った物件について資金回収する手続きです。

 

そして、競売物件の評価は、裁判所から委嘱された不動産鑑定士が、最低売却価格を決めます。おおむね、市場価格の5割〜6割程度になるように価格を設定します。これは、競売という仕組み上、いろいろなリスクがあるので、市場価格よりは下がった価格で最低売却が決まっているのです。

 

次に、競売物件の価格が決まると、3点セットと呼ばれる物件概要書が公開され、入札の時期が決まります。入札は誰でも自由に参加でき、購入希望者が一定期間内に裁判所に対して入札します。入札をした人の中で、一番高い価額をつけた人が落札できます。

 

落札した人は、裁判所の指定した期日までに代金を納入すれば、裁判所の職権により所有権を落札した人へ移動します。これで晴れて不動産物件を取得したことになります。

 

競売の手続き
競売の買受手続きの流れは下記のようになります。裁判所によって若干異なる場合がありますので、ご自身で確認してください。

 

1 公告:裁判所や新聞・インターネット(BIT)等に掲示され、誰でも見ることができるようになります。3点セットと呼ばれる物件目録・物件明細書・鑑定評価書・現況調査報告書などの資料が閲覧できます

 

2 現地調査:部屋の中は見られないので、外観をチェックします。占有している人がいれば、素性を確認することが重要となります。

 

3 入札:価格を最低売却以上にし、入札書類を作成します。裁判所へ持参するか郵送にて入札します

 

4 開札(最高価買受申出人) :裁判所にて公開で開札されて、落札者が決まります

 

5 売却許可の決定・確定

 

6 代金納付期限等の通知 :裁判所より代金払込の日時等が通知されます

 

7 代金の納付・裁判所手続き:金融機関等で代金を納付後、裁判所に入札に使用した印鑑、住民票、固定資産税評価証明書、登記簿謄本、登録免許税(所有権移転登記および抹消登記)の領収書、送料(切手)等を持って手続きする

 

8 登記:裁判所の職権により落札人に所有権移転登記がなされます

 

9 登記済証送達:裁判所より書留郵便で落札人宛に所有権移転登記済証が郵送されます

 

 

 

競売物件のメリット・デメリット
競売のメリット・デメリットを解説します。特にデメリットが解決できるのかどうかが最大のポイントになりますので、デメリットが解消できない、という場合には、最初から諦めてください。

 

【競売物件のメリット】
・とにかく安く購入できる:競売物件は、昔より高くなってきていますが、収益物件であれば、市場価格の3〜7割程度の価格で購入することができます

 

・所有権移転は確実:悪徳不動産業者の場合、詐欺のような行為で所有権移転登記ができない場合がありますが、競売の場合は、裁判所が手続きするために、確実に移転登記がなされます。

 

 

【競売物件のデメリット】
部屋の内部は見れない基本的に所有者・占有者の許可がないと建物の内部である部屋は見れないのです。そのため、物件明細書・現状調査報告書・評価書といわれる書類のみでしか確認できません。落札後に部屋の中を見てみたら、現状調査報告書よりひどい状況になっているケースはあります。

 

そして、現状調査報告書には、占有者なしと書かれていても、いざ落札した後に部屋に訪れると占有者がいたなどという状況があってもすべて購入した人が処理しないといけません。部屋の改修や占有者の追い出しにかなりの費用がかかることを覚悟してから落札する必要があります。

 

落札しても裁判所は、所有権の移転登記を淡々と事務的手続きするのみで、占有者がいても明け渡しまでを行ってはくれません。現状調査報告書の時点からも権利関係が変わっていることもあり、占有者から権利を主張されるとすぐの明け渡しが困難な場合もでてきます。

 

したがって、部屋の改修費用見積もりを計算して落札金額を決めるスキルや、占有者がいた時には、合法的に追い出すためのスキルが必要になってきます。そのため、初心者が競売にチャレンジするには高いハードルといえるでしょう。

 

占有者が反社会的勢力の場合もある:占有者が反社会的勢力とつながりがある人が占有している場合もあります。そのため、交渉の際にある程度怖い思いをすることを覚悟しないといけません。通常は、強制執行で退去を促すことができるようになっていますので昔ほど怖くはありません。暴排条例もあるので、落札者を脅したり等はほとんどなくなり、金銭解決でほとんどのケースは解決できますが、まれにですが、怒りを買ってしまい、痛い思いをする可能性も否定できません。

 

代金納付は現金一括のみ:競売物件を落札したら、裁判所が指定する日時までに、落札金額を現金で振り込まないといけません。最近は、金融機関から融資を受けることも可能になってきていますが、それでも金融機関の融資のハードルは、一般の流通物件と比較して、高いといえます。

 

そのため、万が一期限内に落札代金を振り込みできなかった場合は、事前に収めていて保証金は返還されずに没収されてしまいます。このため、現金に余裕がある方でないと、なかなか競売にチャレンジすることは難しいといえます。

 

建物の隠れた傷(瑕疵)はすべて落札者が責任を負う:建物の内部が見れなかっり、屋上のチェックができないにも拘わらず、建物の引き渡し後に、建物の隠れた傷(瑕疵)が見つかっても、すべて落札者が責任を負い、裁判所に損害賠償する権利がないのです。

 

したがって、建物に問題があった場合は、すべて落札者の費用で建物を修復しないといけません。そのため、建物を外観からみてトラブルを見分けるスキルを持っていないと難しいのです。

 

 

まとめ
・競売物件は中〜上級者向きで初心者は手を出さないこと
・競売物件に手を出す場合には、競売物件のデメリットを解決できるスキルをもとうこと
・競売物件に融資がつくような上級者には向いている

 

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