不動産投資・賃貸経営の積算評価・収益評価を把握する

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物件の評価:積算評価・収益評価

不動産投資を継続して行なっていくためには、銀行から連続的に融資を受けていく必要があります。不動産投資において銀行から融資を受けるためのポイントは、投資対象となる物件をその銀行が「どう評価しているのか」をよく理解する事です。

 

この事は銀行融資を活用する上で、とても重要ですので詳しく解説していきたいと思います。

 

なぜ銀行は投資物件をチェックするのか
銀行側が融資をする際に最も恐れている事は、「貸したお金が返ってこなかった場合」のことです。銀行側はこれを前もって予測してリスクヘッジをするために、投資対象物件に「抵当権」を設定し、もしもの際にはその物件を売却して残債務を回収するのです。

 

そのため、投資対象物件が実質的にいくらの価値があるのかという点は、銀行側にとって、とても重要な要素なのです。

 

銀行は2つの視点で担保価値を計っている
銀行が投資対象物件を評価する際には、次の2つの評価方法を用いて評価を行い、最終的にはそれらを総合して融資をするかどうか判断します。

 

@積算評価
積算評価とは、一言で言うと「不動産の資産価値」のことで、土地と建物のそれぞれの現状の価値を一定の方法で査定し、それらを合算して評価することです。

 

具体的な計算方法は以下の通りです。

 

【土地の評価】

 

 土地面積×路線価(宅地1uあたりの評価額)

 

※商業地域や東京都心部などの場合は、土地の評価額がこの計算式で求められる金額よりも上乗せされるケースがあります

 

例えば、100uの土地で路線価が20万円だとすると、100×20=2,000万円が土地の評価額となります。

 

【建物評価】

 

 再調達価格×建物面積×(法定耐用年数?経過年数)/法定耐用年数

 

再調達価格とは仮にその建物を建てるとした場合に、1uあたりで必要となる費用のことを言います。
再調達価格については、次のようにルール化されています。

 

鉄筋コンクリート:20万円前後
重量鉄骨:18万円前後
木造:13?16万円前後

 

例えば、床面積300uで築10年の鉄筋コンクリートだとすると、計算式は以下のようになります。
20×300÷47×37=4723万円

 

このようにして算出した土地評価額と建物評価額を合算した金額を、積算価格と言います。

 

A収益評価
積算評価は「不動産の資産価値」に着目した評価方法であるのに対し、収益評価は「不動産の収益性」に着目した評価方法となります。簡単に言うと、不動産投資における家賃などの収入からさまざまな支出を差し引いた上で、ローンの返済ができるのかどうかという観点から評価をします。

 

これは、不動産投資家自身にとっても非常に重要な問題ですので、不動産投資をする際には、必ず自分自身でもこの収益評価を行なう必要があります。

 

【収益評価の考え方】

 

 満室収入(もしくは現況収入)×80%>現況金利+2%の返済額

 

@収入について
既に満室の状態であれば満室時の合計家賃収入をベースに計算することもできますが、一棟マンションなどの場合は空室が出る可能性が高いため、銀行が行なう評価では、空室リスクや諸経費などとして20%?25%程度は織り込みます。よって、実際は満室時の合計家賃収入の80%程度を収入として評価をします。

 

A返済額
これに対し支出となるローンの返済額は、現状金利でそのまま算出するのではなく、リスク金利としてそこにさらに2%を加えて計算をします。大まかに言うと、収入は実際よりも少なめに、支出は実際よりも少し多めに見積もる事で、余裕をもたせた評価をするのです。

 

上記収入と返済額を先ほどの計算式に当てはめて、収入が上回っていることが大前提となります。

 

収益評価は「返済比率」がポイント
返済比率とは収入のうち、どの程度の割合を返済に回しているのかの比率のことを言います。具体的には、毎月の返済額÷毎月の収入で導き出します。この返済比率が低ければ低い程、その投資は「安全」であることを示しています。

 

銀行の考え方としては、満室時の合計家賃収入で返済比率を計算した場合に「50%未満」となることが、収益評価クリアの一つの目安となります。この際の返済額は法定耐用年数から経過年数を引いた年数を融資年数として、現在の貸し出し金利を当てはめて計算をします。

 

この返済比率が50%を超えていると、銀行側から危険と判断される可能性が高くなります。

 

融資を連続して受けるためのポイント
銀行側から連続して融資を受けるためには、この積算評価と収益評価の2つを上げていくことがとても重要となります。最近は、銀行が「積算評価」を重要視する傾向にあるため、できる限り資産価値のある不動産を中心に物件選定をするとより融資が受けやすくなるでしょう。

 

まとめ
・積算評価と収益評価は、銀行融資の基本のため、必ず覚えてから不動産投資を始めること

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